BYDのコンパクトEV「DOLPHIN(ドルフィン)」は、価格だけでなく安全装備の充実度も注目したいモデルです。
特に気になるのが、高速道路や渋滞時の運転をサポートするアダプティブクルーズコントロール(ACC)。
結論からいうと、BYDドルフィンのACCは、
巡航速度:30~150km/h
先行車への追従:0~150km/h
に対応しています。
さらにACCを含む先進運転支援システムは、上位のLong RangeだけでなくBaselineにも標準装備されています。
この記事では、BYDドルフィンのACC、安全性能、2026年の改良内容、快適装備、グレードによる違いをわかりやすく紹介します。
※本記事は2026年9月24日時点で確認できるBYD Auto Japan公式情報をもとにまとめています。
BYDドルフィンのACCは0~150km/hで追従
BYDドルフィンには、アダプティブクルーズコントロール(ACC)が標準装備されています。
ACCはレーダーやカメラを利用して先行車との距離や速度差を検知し、設定した車間距離を保つように加速・減速をサポートする機能です。
BYD公式取扱説明書で確認できる作動範囲は次のとおりです。
| 項目 | BYD DOLPHIN |
|---|---|
| ACC | 標準装備 |
| 巡航速度の設定 | 30~150km/h |
| 先行車への追従 | 0~150km/h |
| 車間距離設定 | 対応 |
| Baseline | 標準装備 |
| Long Range | 標準装備 |
つまり、高速道路だけでなく、先行車に追従して速度が下がった場合には0km/hまで追従できる制御範囲になっています。
ただし注意したいのが「0km/hまで追従できる」と「停止後も何もしなくても自動再発進する」は同じ意味ではないことです。
公式取扱説明書では、0km/h時のACC作動条件としてブレーキペダル操作などが記載されていますが、完全停止後に何秒間自動再発進できるのかといった詳細条件は、現在確認できる公式情報だけでは明確に確認できません。
そのため本記事では、「停止保持・自動再発進まで完全対応」とは断定せず、追従速度範囲が0~150km/hとしています。
ナビゲーションパイロットは0~120km/hに対応
ドルフィンにはACCに加えて「ナビゲーションパイロット」も搭載されています。
BYD公式では、ACCと緊急時車線維持支援(ELKA)を組み合わせ、前後だけでなく左右方向の制御も支援するシステムと説明されています。
ナビゲーションパイロットの対応速度は0~120km/hです。
ACC単体とナビゲーションパイロットでは対応速度が異なるため、
ACC:追従0~150km/h
ナビゲーションパイロット:0~120km/h
と覚えておくとわかりやすいでしょう。
なお、これらはあくまで運転支援機能であり、自動運転ではありません。ドライバーによる周囲確認と運転操作は必要です。
BYDドルフィンの安全性能はかなり充実
ドルフィンの特徴は、ACCだけでなく多くの先進安全装備を全グレードに標準装備していることです。
2026年9月時点でBYD公式が案内している主な安全・運転支援機能をまとめると次のようになります。
| 安全・運転支援機能 | 主な役割 |
|---|---|
| ACC | 先行車との車間距離を保って追従 |
| ナビゲーションパイロット | 前後・左右方向の運転を支援 |
| PCW | 前方衝突の危険を警告 |
| AEB | 衝突の危険が高まった際に自動ブレーキ |
| LDW | 車線逸脱を警告 |
| LDP | 車線逸脱を抑制 |
| ELKA | 緊急時に車線維持を支援 |
| BSD | 後側方の車両を検知 |
| FCTA/FCTB | 前方を横切る車両を警告・ブレーキ支援 |
| RCTA/RCTB | 後退時の横切り車両を警告・ブレーキ支援 |
| DOW | ドアを開ける際の接近車両などを警告 |
| TSR | 交通標識を認識 |
| AMAP | ペダル踏み間違い時の加速を抑制 |
| DAW | ドライバーの眠気・注意力低下を警告 |
| TPMS | タイヤ空気圧を監視 |
| HMA | ハイビームを自動制御 |
| BYDアラウンドビュー | 車両周囲をカメラで確認 |
| CPD | 幼児などの車内置き去りを検知 |
| AVH | 停車時のブレーキ保持をサポート |
特に街中で便利なのが、BYDアラウンドビュー、前後クロストラフィックブレーキ、踏み間違い時加速抑制です。
高速道路だけでなく、駐車場や交差点、後退時までカバーする安全装備が用意されています。
AEBも標準装備
前方の車両などとの衝突リスクを検知する**衝突予測警告(PCW)と、必要に応じてブレーキを作動させる自動緊急ブレーキ(AEB)**も搭載されています。
ACCだけに頼った安全性能ではなく、「走行」「車線変更」「交差点」「駐車」というさまざまな場面をカバーしているのがドルフィンの特徴です。
7つのエアバッグを搭載
衝突安全面では7つのエアバッグを搭載。
運転席・助手席の正面エアバッグに加え、サイドエアバッグやカーテンエアバッグ、前席ファーサイドエアバッグなどを採用しています。
ファーサイドエアバッグは、側面衝突時などに運転席と助手席の間で展開し、乗員同士がぶつかるリスクを抑えるための装備です。
2026年2月に快適装備をアップデート
現行ドルフィンを検討する際に注意したいのが、2026年2月10日に装備内容が変更されていることです。
旧モデルの記事や中古車情報を見る場合は、装備内容が異なる可能性があります。
2026年2月のアップデートでは、Baseline/Long Range共通で次の装備が追加されました。
| 2026年追加・変更装備 | Baseline | Long Range |
|---|---|---|
| ステアリングヒーター | ○ | ○ |
| 雨滴感知式ワイパー | ○ | ○ |
| デジタルNFCキー | ○ | ○ |
| 50Wワイヤレス充電(冷却ファン付き) | ○ | ○ |
| 助手席側ドアハンドル マイクロスイッチ | ○ | ○ |
| 前席シートベンチレーション | ― | ○ |
| 新デザイン17インチアルミホイール | ― | ○ |
特に大きいのが、ステアリングヒーターと50Wワイヤレス充電が両グレードに標準装備されたことです。
Long Rangeではさらに運転席・助手席のシートベンチレーションが追加されています。
冬はステアリングヒーター、夏はシートベンチレーションと、Long Rangeは一年を通じた快適性が高くなっています。
なお、2026年2月10日のBYD公式発表では、ACCそのものの仕様変更は案内されていません。
BaselineとLong Rangeを比較
2026年9月時点の主要スペックを比較してみます。
| 項目 | Baseline | Long Range |
|---|---|---|
| メーカー希望小売価格 | 2,992,000円 | 3,740,000円 |
| バッテリー容量 | 44.9kWh | 58.56kWh |
| WLTC航続距離 | 415km | 476km |
| 駆動方式 | FWD | FWD |
| ACC | ○ | ○ |
| ナビゲーションパイロット | ○ | ○ |
| 主要ADAS | ○ | ○ |
| ステアリングヒーター | ○ | ○ |
| 50Wワイヤレス充電 | ○ | ○ |
| 雨滴感知ワイパー | ○ | ○ |
| シートベンチレーション | ― | ○ |
安全性能を重視する場合、BaselineでもACCや主要ADASが省略されていないのは大きなポイントです。
Long Rangeを選ぶ主なメリットは、安全装備の差というより、
航続距離の長さ・バッテリー容量・シートベンチレーションなどの快適装備
にあります。
価格を抑えながらACCや先進安全装備を重視するならBaseline、長距離移動や快適性まで重視するならLong Rangeという選び方がしやすいでしょう。
BYDドルフィンのメリットと注意点
安全性能・快適装備を中心に見ると、ドルフィンには次のようなメリットがあります。
メリット
ACCが0~150km/hの追従範囲に対応していること、ACCを含む主要ADASがBaselineにも標準装備されていること、AEBや踏み間違い抑制、前後クロストラフィックブレーキまで揃っていることが魅力です。
さらに2026年モデルでは、ステアリングヒーターや50Wワイヤレス充電なども追加され、日常的な使いやすさも向上しました。
一方で注意したい点もあります。
注意点
ACCは0km/hまで追従できるものの、停止後の自動再発進条件については購入前に実車や最新の取扱説明書で確認しておきたいところです。
またナビゲーションパイロットは運転支援機能であり、ハンズオフを前提とした自動運転システムではありません。
センサーやカメラを利用するシステムのため、道路環境や天候、車線状態などによって正常に作動しない場合があります。
BYDドルフィンのACC・安全性能に関するFAQ
Q. BYDドルフィンにACCは標準装備されていますか?
はい。
2026年9月時点では、BaselineとLong Rangeの両グレードにACCを含む先進運転支援システムが標準装備されています。
Q. ACCは何km/hから使えますか?
公式取扱説明書では、巡航速度を設定できる範囲は30~150km/hです。
一方、先行車への追従速度範囲は0~150km/hとなっています。
Q. BYDドルフィンは0km/hまで追従しますか?
はい。
公式取扱説明書では、先行車との車間距離を保った追従走行について0~150km/hとされています。
ただし、完全停止後の自動再発進条件については別途確認が必要です。
Q. ACCとナビゲーションパイロットの違いは?
ACCは主に前後方向の速度と車間距離を制御します。
ナビゲーションパイロットはACCに緊急時車線維持支援などを組み合わせ、前後・左右方向の運転を支援するシステムです。
BYD公式ではナビゲーションパイロットの作動速度を0~120km/hとしています。
Q. 安いBaselineでも安全装備は同じですか?
ACC、ナビゲーションパイロット、AEB、BSD、車線逸脱警告・防止、前後クロストラフィック機能など、主要な先進安全装備はBaselineにも標準装備されています。
Long Rangeとの差は主にバッテリー容量、航続距離、シートベンチレーションなどです。
Q. 2026年モデルでACCは変更されましたか?
2026年2月10日に装備アップデートが行われていますが、BYD公式発表ではACC自体の変更は案内されていません。
今回の改良はステアリングヒーター、雨滴感知式ワイパー、デジタルNFCキー、50Wワイヤレス充電など快適・利便装備の追加が中心です。
まとめ|BYDドルフィンはBaselineでもACC・安全装備が充実
BYDドルフィンのACCは、設定速度30~150km/h、先行車への追従0~150km/hに対応しています。
さらにナビゲーションパイロット、AEB、車線逸脱防止、BSD、前後クロストラフィックブレーキ、踏み間違い時加速抑制、360°アラウンドビューなど、多くの先進安全装備を全グレードに標準装備しています。
2026年2月のアップデートではステアリングヒーターや50Wワイヤレス充電なども追加され、快適装備も充実しました。
特に注目したいのは、299.2万円のBaselineでもACCをはじめとした主要安全装備がほぼそのまま搭載されていることです。
「航続距離より価格と安全装備を重視するならBaseline」「長距離走行や夏場の快適性まで求めるならLong Range」という選び方がわかりやすいでしょう。
ただし、ACCの停止後再発進など細かな作動条件については、購入前に最新の取扱説明書や試乗車で確認することをおすすめします。
参考資料・確認日
BYD Auto Japan「BYD DOLPHIN」車種公式ページ:2026年9月24日確認
BYD Auto Japan「BYD DOLPHIN オーナーズマニュアル」:2026年9月24日確認
BYD Auto Japan「コンパクトEV『BYD DOLPHIN』の装備をアップデート」:2026年2月10日発表、2026年9月24日確認

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