2026年7月16日、日産「エルグランド」が約16年ぶりにフルモデルチェンジしました。
新型エルグランドは、第3世代e-POWERとe-4ORCEを全車に採用。走行性能だけでなく、先進安全装備や2列目を中心とした快適装備も大幅に進化しています。
そこで気になるのが、
「XとGでは安全装備にどれくらい差がある?」
「安いXでも十分?」
「Gにすると何が増える?」
「プロパイロット2.0が欲しい場合はどのグレード?」
といったグレード選びではないでしょうか。
この記事では、2026年8月8日時点の日産公式情報などをもとに、新型エルグランドの安全装備・快適装備をグレード別に比較します。
新型エルグランドの基本グレードはXとG
新型エルグランドの標準モデルは、大きく分けて次の2グレードです。
| グレード | 駆動方式 | 乗車定員 | 車両本体価格 |
|---|---|---|---|
| X e-4ORCE | 4WD | 7人 | 6,897,000円 |
| G e-4ORCE | 4WD | 7人 | 7,579,000円 |
価格差は68万2,000円です。
両グレードとも第3世代e-POWER、e-4ORCE、インテリジェント ダイナミックサスペンションを採用しているため、基本的なパワートレインや走行性能は共通です。
つまりXとGの大きな違いは、
「走り」ではなく、「安全・運転支援」「快適装備」「インテリア」の充実度
にあります。
新型エルグランドの安全装備をXとGで比較
まずは安全装備から比較してみましょう。
基本的な予防安全装備はXでも充実
新型エルグランドには、
- インテリジェント エマージェンシーブレーキ
- 衝突回避ステアリングアシスト
- インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)
- 踏み間違い衝突防止アシスト
- LDW(車線逸脱警報)
- 車線逸脱防止支援
- BSW(後側方車両検知警報)
- 後側方衝突防止支援
- RCTA(後退時車両検知警報)
- インテリジェント アラウンドビューモニター
- 3Dビュー
- 標識検知
- アダプティブLEDヘッドライト
など、さまざまな安全支援システムが用意されています。
日産公式では、新型エルグランドに「360°セーフティアシスト」を採用し、前方・側方・後方・駐車時まで幅広く運転を支援すると説明しています。
そのため、Xだから基本的な衝突回避性能が大きく劣る、という考え方ではありません。
グレード選びで差が大きくなるのは、むしろ「プロパイロットをどこまで高度化するか」です。
プロパイロットはグレードによる差が大きい
大まかに比較すると次のようになります。
| 運転支援機能 | X | G |
|---|---|---|
| プロパイロット | ○ | ○ |
| ナビリンク機能 | △ | ○ |
| 渋滞時ハンズオフモード | △ | ○ |
| 車線変更支援 | △ | ○ |
| インテリジェント ディスタンスコントロール | △ | ○ |
| プロパイロット2.0 | ― | △ |
| プロパイロット リモート パーキング | ― | △ |
○=標準、△=メーカーオプション、―=標準モデルでは設定なし
Gには、ナビと連携してカーブやジャンクションに合わせて車速をコントロールする「ナビリンク機能」に加え、高速道路の渋滞時ハンズオフモードや車線変更支援が標準装備されます。
Xでも約25万円で上級プロパイロット仕様にできる
ここは新型エルグランドのグレード選びで非常に重要なポイントです。
Xには、
249,700円
のメーカーオプションとして、
- 14.3インチ アドバンスドドライブアシストディスプレイ
- NissanConnectインフォテインメントシステム
- 前後ドライブレコーダー
- ETC2.0
- 後席モニター取付パッケージ
- プロパイロット(ナビリンク機能付)
- 渋滞時ハンズオフモード
- 車線変更支援
- インテリジェント ディスタンスコントロール
などをまとめたパッケージが用意されています。
日産/NMC公式のオプション表でも、X e-4ORCE系への249,700円のセット設定が確認できます。
そのため、
X 689.7万円+24.97万円=約714.7万円
で、運転支援・ディスプレイ関連をかなりGに近づけることができます。
これはXを選ぶ大きなメリットでしょう。
プロパイロット2.0が欲しいならG
一方、決定的な違いがあります。
それが、
プロパイロット2.0
です。
日産公式ではプロパイロット2.0を「一部グレードのみメーカーオプション」としており、標準モデルではG系で選択できます。
プロパイロット2.0では、高精度3D地図やカメラ・センサーを利用して、高速道路の一定条件下でハンズオフ走行を支援します。
さらに、
- 車線変更支援
- 追い越し支援
- ヘッドアップディスプレイ
- ドライバーモニター
などを組み合わせて長距離運転の負担を軽減します。
ただし、プロパイロット2.0は自動運転ではありません。運転の責任はドライバーにあります。
プロパイロット2.0のオプション価格は73万2,600円
Gでは、
732,600円
のセットメーカーオプションとして、
- プロパイロット2.0
- プロパイロット リモート パーキング
- ヘッドアップディスプレイ
- BOSE Premium Sound System
- 22スピーカー
- 高遮音プレミアムガラス
- ダブルシャークフィンアンテナ
などをまとめて装着できます。
Gの車両価格757万9,000円に加えると、
約831万1,600円
となります。
安全・運転支援を最優先するなら非常に魅力的ですが、価格もかなり上がります。
プロパイロット2.0についての注意
2026年7月19日公開の一部の日産販売店ブログには「Gはプロパイロット2.0標準装備」とする記載があります。
しかし、2026年8月8日時点の日産公式車種ページおよびNMC公式オプション表では「プロパイロット2.0=メーカーオプション」と確認できます。
本記事では、現在の日産公式情報を優先しています。
快適装備をXとGで比較
続いては、普段使いで差を感じやすい快適装備です。
| 快適装備 | X | G |
|---|---|---|
| 7人乗り・2列目キャプテンシート | ○ | ○ |
| 助手席オットマン | ○ | ○ |
| 2列目オットマン | ○ | ○ |
| 2列目デュアルリクライニング | ○ | ○ |
| 前席シートヒーター | ○ | ○ |
| 2列目シートヒーター | ○ | ○ |
| ステアリングヒーター | ○ | ○ |
| 前席シートベンチレーション | ― | ○ |
| 2列目シートベンチレーション | ― | ○ |
| ハンズフリーオートスライドドア | ― | ○ |
| プラズマクラスター | ― | ○ |
| 100V・1500W電源 | △ | ○ |
| 14.3インチディスプレイ | △ | ○ |
| BOSE 22スピーカー | ― | △ |
| 12.8インチ後席モニター×2 | ― | △ |
Xでも十分豪華ですが、夏場の快適性と後席装備はGが明確に有利です。
Xでも2列目の基本的な快適性は高い
「Xでは2列目がかなり簡素になるのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、新型エルグランドはXでも2列目キャプテンシートを採用し、オットマンやリクライニングなどを備えています。
さらに、
- 前席・2列目シートヒーター
- ステアリングヒーター
- 自動窓晴れ機能
- オートスライドドア
- 予約ロック
- ハーフオープン機能
など、日常的に便利な機能が充実しています。
特にスライドドアの「ハーフオープン機能」は、ドアを約半分開いた位置で停止できる機能。
雨や雪の吹き込み、冷暖房した空気の流出を減らしたいときにも便利です。
予約ロックとハーフオープン機能は全車標準装備です。
G最大のメリットはシートベンチレーション
快適装備でXとGの最も大きな違いの一つが、
シートベンチレーション
です。
Gには、
1列目+2列目
にベンチレーション機能が備わります。
Xには設定されません。
暑い夏に長距離ドライブをすると、背中や座面が蒸れやすくなります。
特に2列目に家族を乗せることが多い人にとって、
「2列目までベンチレーション付き」
というのはGを選ぶ大きな理由になりそうです。
後付けが難しい装備なので、購入時にしっかり考えておきたいポイントです。
Gはハンズフリーオートスライドドアも標準
新型エルグランドではオートスライドドア自体はXでも利用できます。
Gではさらに、
ハンズフリー機能
が追加されます。
スライドドア下へ足先を出し入れすることでドアを開閉できるため、
- 子どもを抱いているとき
- 買い物袋を持っているとき
- 両手がふさがっているとき
などに便利です。
ファミリーカーとして使用するなら、使用頻度の高い装備になりそうです。
100V・1500W電源はG標準、Xはオプション
Gには、
100V AC電源・最大1500W
が標準装備されます。
Xでも、
99,000円
のメーカーオプションで追加できます。
コンセントは、
- 2列目:1個
- ラゲッジ:2個
の計3個。
1500Wまで対応するため、アウトドアはもちろん、停電や災害時の非常用電源としても便利です。
「Xが欲しいけれど1500W電源だけ欲しい」という場合は、Gへ変更しなくても追加できます。
ディスプレイはXが12.3インチ、Gは14.3インチ
運転席周辺も違います。
X
標準では12.3インチ
G
14.3インチ大型ディスプレイ
となります。
Gでは国内日産モデルとして初となる14.3インチ大画面統合型インターフェースを採用しています。
ただしXも前述した24万9,700円のメーカーオプションを付けることで14.3インチ仕様に変更できます。
そのため、
「大画面が欲しいからG」
だけで決める必要はありません。
GならBOSE 22スピーカーを選べる
音響にこだわる人はGが有利です。
G系にはメーカーオプションとして、
BOSE Premium Sound System
を設定。
なんと、
22スピーカー+3Dサラウンド
という豪華なシステムです。
オーディオゾーンコントロールや通話音ゾーンコントロールにも対応しています。
Xでは、このBOSE 22スピーカーシステムは標準モデルのメーカーオプションとして設定されていません。
音楽を重視する人はGを選んだほうがよいでしょう。
後席モニターを付けたい人もGがおすすめ
Gには、
12.8インチ シートバックパーソナルリヤモニター×2
をディーラーオプションで装着できます。
価格は左右セットで、
261,000円
です。
左右別々の映像を楽しめるため、例えば、
「左席ではYouTube、右席では別の動画」
といった使い方もできます。
日産公式では、適用グレードを
G e-4ORCE、VIP
としています。
小さな子どもを乗せて長距離旅行する家庭には、かなり魅力的な装備です。
XとGの価格差68万2,000円は高い?
もう一度価格を比較してみましょう。
| グレード | 本体価格 |
|---|---|
| X | 6,897,000円 |
| G | 7,579,000円 |
| 差額 | 682,000円 |
一見すると、Gはかなり高く見えます。
しかしXに、
14.3インチディスプレイ+NissanConnect+上級プロパイロットなどの24万9,700円オプション
を追加すると、
X+上級運転支援OP
6,897,000円+249,700円
=7,146,700円
となります。
Gとの差は、
432,300円
まで縮まります。
この約43万円でGには、
- 前席シートベンチレーション
- 2列目シートベンチレーション
- ハンズフリーオートスライドドア
- 100V・1500W電源
- プラズマクラスター
- 上級シート表皮
- G専用インテリア
- BOSEを選べる権利
- プロパイロット2.0を選べる権利
- 12.8インチ後席モニターを選べる権利
などが加わります。
こう考えると、Gの価格設定にも十分な理由があります。
AUTECH LINE・AUTECH・VIPはどう違う?
新型エルグランドには標準のX・G以外にもカスタムモデルがあります。
AUTECH LINE e-4ORCE
価格:7,179,700円
ベース車は、
X e-4ORCE
です。
ただしXベースながら、AUTECH LINE専用のブラック「テーラーフィット」シートや専用ステアリング、専用18インチアルミホイールなどを装備します。
安全・運転支援装備の基本的な考え方はX系です。
そのため、上級プロパイロット関連は24万9,700円のメーカーオプションとなります。
AUTECH LINE e-4ORCE “G-spec”
価格:7,784,700円
こちらは、
G e-4ORCEがベース
です。
そのため安全装備・快適装備についてはG系と考えると分かりやすいでしょう。
プロパイロット2.0+BOSEなどの73万2,600円パッケージも選択できます。
AUTECH e-4ORCE
価格:8,247,800円
AUTECHも、
G e-4ORCEベース
です。
プレミアムナッパレザーや専用キルティング、AUTECH専用内外装などが追加されたプレミアムスポーティモデルです。
プロパイロット2.0+BOSE+リモートパーキングなどのセットもメーカーオプションとして用意されています。
VIPは後席快適性を最優先
最上級モデルが、
VIP e-4ORCE
です。
価格は、
8,698,800円
。
G e-4ORCEをベースに、
- プレミアムナッパレザー
- BOSE Premium Sound System・22スピーカー
- 15.6インチ後席専用モニター
- 読書灯
- ロングステップ&ステップイルミネーション
- VIP専用18インチアルミホイール
- ウェルカムイルミネーション
などを標準装備します。
まさに「運転する人」よりも、
後席に乗る人の快適性まで徹底的に追求したショーファーカー仕様
です。
プロパイロット2.0+リモートパーキングについてはVIPでもメーカーオプションで、価格は47万4,100円です。
新型エルグランドのグレードを一覧比較
最終的にまとめると、次のようになります。
| グレード | 価格 | ベース | おすすめポイント |
|---|---|---|---|
| X | 689.7万円 | ― | コスパ重視 |
| G | 757.9万円 | ― | 快適装備・先進装備重視 |
| AUTECH LINE | 717.97万円 | X | Xの走り+スポーティな内外装 |
| AUTECH LINE G-spec | 778.47万円 | G | G装備+AUTECH LINE |
| AUTECH | 824.78万円 | G | 高級感+スポーティ |
| VIP | 869.88万円 | G | 後席快適性を最優先 |
コスパ重視なら「X+24万9,700円OP」が有力
価格と装備のバランスで考えると、
X+24万9,700円の上級運転支援・インフォテインメントパッケージ
はかなり魅力があります。
合計約714万7,000円で、
- 14.3インチディスプレイ
- NissanConnect
- 前後ドラレコ
- ETC2.0
- ナビリンクプロパイロット
- 渋滞時ハンズオフ
- 車線変更支援
- インテリジェント ディスタンスコントロール
まで手に入ります。
「プロパイロット2.0はいらない」
「ベンチレーションも必要ない」
「BOSEもいらない」
という人なら、Xの満足度はかなり高いでしょう。
Gがおすすめなのはこんな人
逆にGがおすすめなのは、
- 夏場のシートベンチレーションが欲しい
- 2列目の快適性を重視したい
- 家族で長距離旅行する
- ハンズフリースライドドアが欲しい
- BOSE 22スピーカーを付けたい
- 12.8インチ後席モニターを付けたい
- 将来的にプロパイロット2.0を付けたい
という人です。
特に、
「ベンチレーション」「BOSE」「プロパイロット2.0」
についてはXでは後から簡単に追加できないため、購入前によく考えたいところです。
まとめ|安全性ならXでも十分、快適性まで求めるならG
新型エルグランドのXとGを比較すると、安全装備の考え方がよく分かります。
基本的な予防安全装備はXでも充実しているため、
「安全性を確保するためだけにGを選ばなければならない」
というわけではありません。
Xに24万9,700円のメーカーオプションを追加すれば、渋滞時ハンズオフや車線変更支援を含む上級プロパイロット仕様にすることもできます。
一方Gには、
前席・2列目ベンチレーション、ハンズフリースライドドア、1500W電源、14.3インチディスプレイ
など、日常的に実感しやすい快適装備が標準化されています。
さらに、
プロパイロット2.0
BOSE 22スピーカー
12.8インチ左右独立後席モニター
といった上級装備を選べるのもGならではの魅力です。
おすすめを一言でまとめると
コスパ重視 → X
安全・運転支援も充実させたい → X+24.97万円OP
家族の快適性重視 → G
高速道路の先進運転支援重視 → G+プロパイロット2.0
高級感・特別感重視 → AUTECH
後席最優先 → VIP
という選び方が分かりやすいでしょう。
車両価格だけを見るとXとGには68万2,000円の差がありますが、実際には「何を標準装備したいか」「Xでは選べない装備が必要か」で判断するのがおすすめです。
※本記事の情報は2026年8月8日時点で確認した内容です。装備・メーカーオプションの組み合わせ、価格などは変更される可能性があるため、購入時は日産販売店および最新カタログでご確認ください。
主な参照情報
・日産自動車「エルグランド 360°セーフティアシスト」2026年8月8日確認
・日産自動車「エルグランド 室内空間・ユーティリティ」2026年8月8日確認
・日産FAQ「エルグランド(2026/07~・E53型)プロパイロット2.0」2026年7月16日公開
・NMC「エルグランド AUTECH LINE」2026年8月8日確認
・NMC「新型エルグランド AUTECH/AUTECH LINE/VIP」2026年7月16日発表
・NMC「エルグランド VIP」2026年8月8日確認

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